2009年1月6日火曜日

論文が「理学療法科学」に掲載されました


平成19年度修士課程修了生の矢島です。修士論文「時系列データ解析による脳血管障害患者のリーチ動作の運動解析」が雑誌「理学療法科学」の12月号(23巻 第6)に掲載されました。
本論文は,小型で高性能な3軸加速度計を用いて片麻痺患者のリーチ動作の運動解析を試みました。加速度計は小型で軽量であり,動作を阻害することなく,また,評価環境を限定しないという臨床的に有用な特徴を有します。また,得られたデータは非線形解析の次元解析という手法を用いることで,動作を多次元空間内の構成次元(運動の自由度)として表現できました。その結果,リーチ動作の構成次元は片麻痺患者の病態を反映することを示し,今後の運動解析の重要な解析変数になる事を示唆しました。
論文の投稿にあたりましては,投稿用に論文を再校正したり,査読意見に対する返答に苦慮する事もありましたが,2年間かけて書き上げる事のできた論文も学内の評価だけでなく,投稿するという形で学外での評価を頂く事によってより客観的な意見を伺うことができ,とても良い勉強になりました。
今後も研究員の一人として,一つ一つを確実に積み上げていきたいと思います。 (矢島 大輔)